両性を体験してみたら人間や性(生)の本質がわかるの
ではないかと思い立ったmoya。「男性」という幸せに
改めて気づき、「女性」という楽しさと生き難さに気づ
く。年齢の割に波乱に富んだ人生を体験した著者だから
こそ、まだまだ有象無象相対事象を感じたいという。そ
してわかる生きることの本質。「愛」の絶対価値。
流行りの女装ではない「人間とは?命とは?『生きる・
存在・在りかた』を考える」哲学の書。
両性識有/望月泰宏(Amazon
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不幸なこともありました。
でも今私は幸せです。
人に嘘をつかれてしまったこと。
約束したことを守っていただけないこと。
人の言葉に騙されてしまったこと。
さびしくやりきれなく、寂しさを感じる瞬間です。
でもその時、でもそれは。
今この社会の一員として立場を享受している、できてい
ること。
ひとりの人間として、自覚・尊厳・意識を持てているこ
と。
その証明にもなります。
幸・不幸も表裏一体。
それは鏡合わせ。
求めたところでそれは虚像。
さらに果てしなく際限なく続いていくもの。
そこにあるのは出来事だけ。
幸いである・幸せだとか、不幸であるだとか。その判定
を下しているのは他ならない私の主観。
つまりその瞬間、私はそこに私自身を感じ取ります。
それは間違いなく幸せな瞬間です。
その判定など調味料にすぎません。
不幸なこともありました。
でも今私は幸せです。
感謝します、ありがとうございます。