日本人の立場なら特になじみの深い仏教とキリスト教がテーマになった本。
興味を感じて読んでみました。
仏教の釈迦牟尼世尊・釈尊と、キリスト教のイエス・キリスト。
それぞれの背景を話しの取りかかりに、
ふたつの違う背景がたくさん紹介されています。
特に興味深かったのは…
妻帯したうえでそれにこだわりを見せなかった釈尊に対し、
生涯妻帯することなくそれを神聖なものとこだわったイエス。
人生のパートナーの獲得、
そして種の保存・種の繁栄に有効な手段ではありますが。
「してもよし・しなくてもまたよし」と、
神の意図としてはそこにこだわってはいない気配ですね。
仏教にしてもキリスト教にしても諸宗教にしても、
人を導くものとして性質は同じはず。
人を導こうとして行き先を指し示すその手を崇め奉るのではなく、
手の指し示すその先を見るようにしたいものです。
それはつまり手段・方法に違いありません、
目的を見失わないようにしたいものです。
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両性識有131ページ
「“汝裁くなかれ”と、その尺度はそれぞれであって然るべきなのでしょう」
同153ページ
「今に満足することなくより良きものを求める向上心、それはより良き未来を想像しより良き未来を創造する、そのエネルギーの源泉。
しかし今ここに在る奇跡を思えば、相対評価を気にするまでもなく、今の否定など意味がありません。より良き未来を目指した思いと行動、そこに失敗は存在しません。すべては経験、より良き未来への道のり。
足るを知ること、そこにいる青い鳥に気が付くだけ」
同154ページ
「目に映る諸行は無常なもの、何もしがみつく必要はなく、それを受け入れるだけだったのですね」
同155ページ
「願わくば皆がもっと自由に在りたいものです『考える葦である』ごとくに」
感謝します、ありがとうございます。
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