最小限の人件費で最大限の成果・効率、それを求めてくるのが今どきの法人企業。
雇用主側としては…人をこき使ってでも少ない人数で回していった方が、福利厚生面などメリットが多いようです。
従業員数は徐々に減らされ、残された人間の仕事量・拘束時間は増えていく。
ワークシェアリングなんて空論ですね。
「金払えば文句ないだろう」とばかりに「今どきのご時世…仕事があることがどれほど幸せなことか、ありがたくおもえ!」とばかりに、拘束時間八時間以上!十時間以上!なんてあちこちで聞かれます。
残業代をつけてくれればまだ良心的ではあるけれど、押し付けられるサービス残業もまだまだまかり通っているようです。
おかげさまで今の私は「食べていく」それだけならなんとかやっていけるくらい、給与以外からの所得があります。
なので「給料は少なくていいから拘束時間を短くしてほしい」と希望は出しているのですが、前記風潮のご多分に漏れず、短くしてくれるどころか新しい仕事が割り振られたりして拘束時間は長くなる一方。
(同僚や同業他部署の人達と比べれば…拘束時間はちょっと短くって、給料はちょっと多いほうで(派遣社員なり=どんぐりの背比べだけどね^^;)、上司は恐らく私の意向を汲んで優遇してくれているらしいのだとは思いますが…。)
そもそも、仕事というものに込められる意味が違うのでは?
一般的には仕事=稼業で、そこから得られる収入に生活がかかっている方が大半なのでしょう。会社が理不尽な・無理難題を押し付けて来てもそれを受け入れざるを得ないほどの。
だからなのでしょうか、残された人間の仕事量が増えていくことに対して会社側は無頓着のような気がします、「あとはよろしくやっといて」的な。
趣味と仕事と稼業、それはそれぞれ違うものであり、違うことをするのが望ましいようなことを以前書いたけれど…。
そうして分けて考えること自体、既にナンセンスだったね。
必要とされた人が必要とされて行うこと、需要と供給なんて陳腐な物言いするまでもなく。
仕事とは一つの自己実現、無上の喜びが味わえることでしょう、趣味にかまけている時間が勿体なくなるほど。
稼業とは文字通り明日の糧を得るために為すこと。
…そも人は糧を得なくてはならないものなの?餓死する人がいれば、食べなくても元気な人がいます。……それも興味深いことですが、本題から外れるのでそれはとりあえず置いておいて…
お礼・志し・報酬・給与…表現はどうあれ、依頼に応えてくれたことへお礼したいという時に、お金という道具はとても重宝します。
対価の明らかな数字にして、贈ることができます。
そのお礼を期待して行う事柄=稼業。
一方、趣味であれ仕事であれ…何らかを為していくことで、いつのまにかそのお礼が集まってくるから稼業を持つ必要がない…という方も世の中にはいらっしゃることでしょう。
先と重複しますが…一般論としては、「生きるために仕事(=稼業)をする」のでしょう。
仕事のために、生きている時間を言われるがまま、必要以上に捧げることになったとしても。
なんですかねぇ…、それこそ本末転倒ではないのですか?
そういえば最近、「忠誠心(ロイヤリティー)」を従業員に求める企業をよく目にするような気がします。
資本主義に突き進んだ利益至上のご都合主義、その我が身を省みることなく、恥ずかしげもなくよく言えるもんですね。
いわゆる社長業とか自営業なら、一心同体の24時間体制みたいなものです、忠誠心どころか背水の陣です。
それと同じ覚悟を従業員や派遣社員にまで求めるって、それは絶対何か勘違いしているでしょう。
求め欲しても愛は逃げていきます、与えようとすると愛は寄ってきます。
一つ不思議に思うのがヤマト運輸とそのドライバーさん、今でこそ当たり前になった時間帯指定配送やお荷物追跡を初めてサービスの一環として始めたとき、顧客満足のためとは言ってもかなり無理を強いられることと思うのですが…腐ることなくそのモチベーションを持ち続けています。
その仕事ををライフワーク にまでしているというのでしょうか。
与えられた「為すべきこと」はライフワークになりえるのか…。
本能的に?あれもこれもと欲張る性格・そして飽きっぽい性格は皆が持っているようです、もっと楽にもっと楽しく…一つで十分なものでも、一つだけでは満足できない性分。
趣味と仕事と稼業で、三つのステージを体験できます。
とりあえずそうしておけば欲張ったり飽きている暇が比較的無くなるので、それはきっと都合いいことなのでしょう。
漠然と思い至りました。
一般的な仕事の拘束時間は八時間ですが、きっとそれは標準値と言うより上限値なんでしょう、「標準勤務時間が六時間で・残業最大二時間まで」とかにしたほうが精神衛生上いいような気がします。
会社側の都合で関東圏へ転勤・引っ越ししたM姉、関東圏の中でも勤務先が始終変わっているようで…その都度住まいも変わっているようす。
先日などは…勤務先が変わったけれど、それに合わせた新居への引っ越しが間に合わなくて、通勤片道2時間半!往復5時間!!
就業拘束時間が10時間で、往復通勤時間5時間を加えると…仕事に費やされる時間が毎日15時間!!!
私にはできませんし、やろうとも思いません。もしもそうなったら、私は他の仕事を探します。
(――;
仕事は仕事に過ぎません、しかしその主張が最近喧(かまびす)しくなっている気がします。
感謝します、ありがとうございます。